医動物学各論~原虫・マラリアの微生物学と経済的影響
今回は、「マラリア」に焦点を絞って、記事を書きます。
マラリアの分類と基本情報(微生物学)
マラリアはプラスモジウムという原虫で引き起こされます。
根足虫類 | 赤痢アメーバ |
アカントアメーバ | |
鞭毛虫類 | ランブル鞭毛虫 |
トリコモナス | |
トリパノソーマ | |
リューシュマニア | |
胞子虫類 | プラスモジウム |
トキソプラズマ | |
クリプトポジウム | |
サイクロスポラ | |
イソスポラ | |
繊毛虫類 | パランチジウム |
マラリアはmal+aria (air) と書きます。
悪い空気という意味です。(健康とは?正常とは?normalとmal WHO!?malには特別な意味があります)
微生物学のマラリア
マラリアは「ハマダラガ」という蚊に媒介されて感染します。
プロスモジウム(マラリア原虫)で感染しますが、マラリア原虫にもたくさんの種類があります。
- 熱帯熱マラリア原虫
- 三日熱マラリア原虫
- 四日熱マラリア原虫
- 卵形マラリア原虫
以上のようにたくさんの種類があるのです。
熱帯熱マラリアが、よく言われる「マラリア」です。他の三つはあまり重症化はしません。
- 悪寒・発熱
- 筋肉痛
- 悪心・嘔吐・下痢
以上の症状を引き起こします。他にも低血圧や黄疸などを引き起こします。
マラリアはなぜ有名か?~経済的意味
マラリアはなぜ有名なのでしょう?
今まで学習してきた病気よりも、
「マラリア」は有名な名前だと思います。
その有名な理由は、「影響力が大きいから」です。
マラリアは、「マラリア流行国での国民生産量を50%も減らしている」と言われています。
理由としては、マラリアにより、
- 子供の認知発達障害
- 学校教育の中断(マラリアの流行で学校が休みなど。日本でもインフルエンザが流行れば休みになりますよね。)
- 貯蓄の減少(治療などにお金がかかる)
- 投資の減少(マラリアが流行する国は、投資先としては遠慮される。マラリアのない国に投資したほうが、投資のリスクが低いため。)
以上の問題が引き起こされているのです。これにより、経済発展の遅れている国々があるのです。
マラリアへの対策
マラリアへの対策は
- 殺虫剤処理蚊帳
- ベクターコントロール(蚊のコントロール)
といった、「蚊のコントロールによる感染拡大の防止」と
「マラリアの早期発見早期治療」等が行われています。
有名な話として、赤血球の形が異常になる、「鎌状赤血球症」の人はマラリアに対して強いとされています。