細胞性微生物~真核生物=原虫+蠕虫
今回はこの分類のうちの、「真核生物」つまり、細胞性微生物の内の1つについて書いていこうと思います。(細菌・ウイルスについても学習しました!気になる方は下のページをご覧ください!)
真核生物の分類
全体から見た真核生物
この図からわかる通り、真核生物は細胞性の微生物です。
原核生物との違いとは、「細胞に核があるかどうか?」(真核生物には核があります。原核生物にはありません。)
この真核生物、実は、更に、原虫と蠕虫という2つに分類されるのです!
原虫と蠕虫
原虫と蠕虫、どちらも真核生物ですから、細胞には核がある、細胞性の微生物です。
ただ、
- 原虫:単細胞で無性生殖(胞子虫類以外)
- 蠕虫:多細胞で有性生殖+中間宿主が必要
という違いがあります。
(中間宿主とは、微生物が子供から大人になるときに寄生させてもらう宿主=間借りさせてもらう生物と考えてもらえば大丈夫です!)
どちらかと言えば、原虫は生物学的に、蠕虫より雑魚です。
とりあえず、今は、真核生物=原虫+蠕虫であり、これらの2つは大きく異なることは確認しておいてください!
では、これらの各論を見ながら、それぞれの微生物について理解を深めていきましょう。
ここから覚える内容が多くなってきますが、ついてきてください!
原虫類Protozoa
原虫類の特徴
原虫類は「運動性ある従属栄養の動物性単細胞真核生物」と定義されます。
- 個体は単一細胞
- 無性生殖(胞子虫類は無性生殖と有性生殖の両方)
このような特徴があります。
原虫類の分類
原虫類はさらに、以下の3つに分けられます。
- 根足虫類
- 鞭毛虫類
- 胞子虫類
これらについてもさらっと見ておきましょう。
根足虫類
根足生物には代表的なものとして赤痢アメーバがあります。
赤痢アメーバには栄養型と嚢子型の二つがあります。
栄養型はいわゆる「アメーバ」です。嚢子型は「殻にこもったアメーバ」です。
通常、環境中には「嚢子」で存在します。(殻をかぶっている)
それが体に取り込まれると、小腸で、栄養型になります。(殻を脱いで、増える)増えながら、「嚢子」を増やします。(他の固体にも感染する準備をする)
嚢子は便として排出され、環境中に、嚢子が放出されます。そして、また、誰かに感染しにいきます。
鞭毛虫類
鞭毛虫類には「鞭毛」があります。
- アフリカトリパノソーマ
- 膣トリコモナス
などが代表として上げられます。
トリパノソーマは血液組織内に、膣トリコモナスは消化器などに感染します。
胞子虫類
胞子虫類は根足虫類や鞭毛虫類と違って、有性生殖も無性生殖もします。(通常の原虫では無性生殖のみ)
- マラリア原虫
- トキソプラズマ原虫
- サイクロスポーラ
などが代表として挙げられます。
蠕虫類helminth
蠕虫類の特徴
蠕虫類の特徴には以下のものが挙げられます。
- 多細胞の寄生体である
- 寄生に対応した進化をしている(体に吸盤があったりする)
- 中間宿主を必要とするものが多い
- 生殖器官も発達(有性生殖のみ)
(先ほども書きましたが、中間宿主とは、微生物が子供から大人になるときに寄生させてもらう宿主=間借りさせてもらう生物、と捉えてもらえば大丈夫です!くわしくはこちらへ微生物の宿主とは・固有宿主・中間宿主・多宿主?人体への寄生部位? )
このような蠕虫類にも、原虫類と同様に、細かい分類がまたあります。
蠕虫類の分類
蠕虫類は主に、
- 線虫類(糸状・ミミズ状)
- 条虫類(頭部+頸部+体節)
- 吸虫類(頭部に吸盤)
に分けられます。ではまた、それぞれについて見ていきましょう。
*念のため確認*今から見ていくのは、微生物の細胞性の物の内、真核生物の、蠕虫類について見ます。
線虫類
線虫には、例えば蟯虫がいます。ギョウチュウです。子供の時、ギョウチュウケンサなんてのをしたことがある方もおられるのではないでしょうか?(最近はもうないらしいです。)
条虫類
条虫類は「サナダ虫」などがそれです。
頭部と頸部、そして体節からなっています。頭部と頸部があれば、いくらでも成長できるため、頭部と頸部が体から除去する必要があります。
吸虫類
吸虫類は吸盤を持つ微生物で中間宿主が必要です。
中間宿主については、こちらへ
微生物の宿主とは・固有宿主・中間宿主・多宿主?人体への寄生部位?
まとめ
真核生物に関しては、このような図が描けます。
もう一度確認しておきますと、今書いているのは「真核生物について」です。真核生物は細胞性微生物の内の一つです。
ここまでの分類をしっかりと確認して、この記事をもう一度復習してみても良いかもしれません。覚えるのは大変ですが、頑張りましょう。
追記
細菌・ウイルスについても学習しました!
気になる方は下のページをご覧ください!